娘と夕食を食べているとき、
私が以前バングラデシュに行ったときの話をしました。
バングラデシュを教えようとグーグル画像検索すると、その一枚に頭がつながった子どもの写真がありました。
娘がそれに気づき、
「今の何?それそれ」
と指差しました。
私は一度気づかないふりをしたが、娘は見たいと言いました。
娘は画像を見て、
「何で頭がつながっているの?」
と聞きました。
私なりに、こう答えました。
「何で繋がったかはわからない。
でも多分生まれた時からこうだったんだと思うよ。
Aちゃんは、体も一つ、目があって、口があって、手があるね。
この子は体が繋がってるね。
」
「ふーん、どうしてこうなったの?」
「この子のお父さんもお母さんも、どうしてかわからないと思うよ。Aちゃんはこの子を見て、どう思う?」
「悲しいと思う」
「そうか。じゃあ、もしこの子に会ったときに、悲しいねって伝えたら、この子はどう思うかな?」
「うーん、嫌だと思う」
「じゃあ、何て言えばいいと思うかな?」
「階段登ったりできないかもしれないから、て手伝ってあげようかって言う」
「優しいね。とても優しいと思うよ。
パパが小さいときは、そんなに優しい気持ちはもってなかったんだよ。
足がない子、目が見えない人の事は、あんまり何とも思わなかったんだよ。
パパは、大学生になって、ご飯屋さんでお仕事をしたことがあるの。
そのときに目が見えないおじさんが来たことがあったの。
おじさんは、目が見えないけど、ほうれん草のスープを上手に食べたんだよ。
パパは、すごいなーって思ったの。
その人を知ってたから、この前バス停であった目が見えないおばちゃんにも話しかけたんだよ。
あのおばちゃんは何て言ってた?」
「ありがとうって言ってた」
「そうだね、あめをくれたね。」
「世界には目が見えない人、足がない人、耳が聞こえない人、体が繋がっている人がいるね。
でもみんなそれが普通だと思っていると思うよ。生まれた時から目が見えなかったら、その子にとってはそれが普通。パパも、明日、目が見えなくなるかもしれない。足が無くなるかもしれない。
だから、もしAちゃんが、そういうお友達にあったら、こんにちはって言えばいいんじゃないかな。
」
「うん。もし大変だったら手伝おうか?って、手伝ってあげる」
「そうだね。とっても優しいね。お友達はありがとうって言ってくれると思うよ」
娘は自分なりに障がいを知り、
考えました。
私は一度戸惑った自分を恥じて、
娘に一緒に考える時間をもらいました。