家族とピクニックに行った。
公園から帰る際、車内の冷房を効かせておこうと、私は一人先に車に向かった。
カラコロ カラコロ
前方に、風に吹かれたビニール袋がたなびき、中には誰かの飲み終えたビールの缶とスプーンが二つ。
私は思わず、ビールの缶を足でクシャッと踏み潰して、手で拾った。
それと同時に、私のすぐ後ろを歩いていた高齢の女性は、「あらあら」と言い、スプーンを手で拾った。
私の心には「拾ってあげた」という気持ちがあった。
女性には、それが感じられなかった。
私は起業した頃から、「傍観者より偽善者になる」と考えている。
見ているだけより、実際により良い行動することが大切。
しかし、空き缶をゴミ箱に捨てながら、女性との違いを恥じた。