
私の好きな漫画の一つに「宇宙兄弟」というものがある。
その登場人物の一人に、天文学者のALS患者さんが出てくる。彼女は体がだんだん動かなくなる。
わずかに動く指先を使って、タブレットを操作してコミュニケーションを図っている。主人公は、表情が作れない無表情な彼女に対して、表情をイメージして話しかけている。
ある介護施設の方と話しているなかで、「重度の認知症の方は、こちらが話しかけたり、何かを見せても、あまり反応を示されない…でも、実際は楽しんでいるかもしれませんね」という話しになった。
こちらが見えていない、反応がないと思っていても、ご本人からすれば、反応できないだけかもしれない。
ミッケルアート開発当初、特養のご利用者にアートを見せたことがある。その方は、アートを眺め始めて「…(美空)ひばりちゃんだね」という言葉が出るまで、5分かかった。
(画像は小山宙哉公式サイトより)